コネクトコネクション: RDT181S(MITSUBISHI) 編集部
本誌でもCGAのコーナーで使わせてもらっているSVJPの作者であるMZL氏は、な んと、「X68kの31kHz」がちゃんと映る液晶ディスプレイを持っている。という 話を耳にしたので、実際に見せてもらった。おお、確かに「X68kの31kHz」がち ゃんと映っている。スゴイかも。で、氏も超が付く多忙ぶり(氏が作っているモ ノを知ったら驚くよ。なんたってアレだから)なので、概要を(昇)がお伝えす ることとなったので、そこんとこヨロシク。 ○「X68kの31kHz」について 多くの液晶ディスプレイには、「31kHz〜」と周波数帯についての説明があり、 一見、X68kも問題無くつながりそうです。ところがドッコイ、そうは問屋が卸さ ない。というのが現状なのです。というのも、X68kでいうところの31kHzとDOS/V でいうところの 31kHzには、「微妙」な差があり、液晶ディスプレイは「DOS/V の31kHz」しか受け付けてくれないのです。「そんな微妙なズレくらい吸収して くれるくらいのマージン(機能的余裕)はあるだろうに」と思いますが、コスト ダウンのためか、最近のディスプレイはこのマージンがやたら狭く(というより ないも同じ)、 X68kの31kHzという「微妙」を吸収してくれないのです。 この現象はCRTディスプレイにもあてはまり、数年前は、「15kHzをあきら める」が最大の焦点であったディスプレイ探しのポイントは、「X68kの31kHzが 映るか」にシフトしているといえます。実際、編集部にも「X68kの31kHzが映ら ない」ディスプレイがDOS/Vマシンに繋がっています。アーメン。 ○本題に戻ると で、見せてもらった液晶ディスプレイというのが、RDT181S(MITS UBISHI:型名LSA820W)。丁度1年前の購入されたそうで、現在は後継機 (RDT182)が発売されているとのこと。 さて、この液晶、エラクでかいのです。画面が。液晶で18型なので、CRT でいうところの20型よりちょっと大きい位でしょうか。しかし、液晶ディスプ レイの薄さメリットは全開で、巨大な画面を支えるためのスタンドはやや大き目 ですが、ディスプレイそのものの厚みは10cmもありません。「土地代」とは よくいったものです。ちなみに、表示画面サイズもデカく、1280×1028ドットも いけるとか。 もう一つ大きいのが価格。当時(1999年7月)、ビックカメラで30万円 以上とのこと。デケー。満開社員じゃ1年かけて貯金しても無理だな。おっと。 ○映る仕掛を勝手に予想 アレコレいじったり、いじっているトコロを眺めたりしたのですが、どうやら、 この液晶ディスプレイ、1280×1028という画面をキチンと映すために、ありとあ らゆるマージンがかなり広く取られているのが勝利の鍵のようです。操作方法に やや難あり(といいますが、ちょっと拷問)なのですが、設定項目は多岐に渡り、 パタメータの分解能もかなり高いといえます。 それにしても、ひどく表示性能が高いため、X68kの768×512(31kHz)の画面で すら、画面中央に小さく、そして完全に表示(ドットが間引かれたりすることな く)されてします。イヤハヤ、なんとも時代の流れを感じさせてくれます(表示 画面の3倍近くの面積が余っているんですよ)。設定をいじることで、画面いっ ぱいに広げることも出来るようです。 ほかにも、グラフィック/テキストモードとがあり、前者はメリハリ優先、後 者は画面拡大時のスムージングが柔らかくなる(?)等の差がえられます。 ○こんなものいらないやい! 氏にRDT181Sを編集部に持ってきてもらったのですが、いやぁ、目の毒 ですね。いいということが分かっていても、絶対に買えない。なんというか、い いなぁー、としかいえない生殺し状態です。 さすがに、細かな編み目模様ばかりのスクロールシューティングは(液晶の速 度が)厳しいのですが、「沙羅曼蛇」あたりでは全然気になりません。画面にか ぶりついてみたら、ドットがキッチリハッキリ四角であったのがえらく印象的で した。ハーン。 でも、30万円はなぁ。電脳倶楽部編集部にいたら買えないよなぁ。とボヤく しかない、暑い夏の日でした。 (EOF)